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免責不許可事由とは?該当しても自己破産できる可能性と対処法を解説

取扱業務

免責不許可事由に該当する場合でも、裁量免責という制度によって免責が認められる可能性があるため、諦めずに早めに専門家へ相談することが大切です。
本記事では、免責不許可事由の種類と、該当した場合でも自己破産できる可能性について解説します。

免責不許可事由とは

自己破産の手続では、裁判所に申し立てを行い、免責許可決定を受けることで借金の返済義務が免除されます。
免責不許可事由とは、この免責を認めないと判断される可能性のある行為や事情のことで、破産法252条に具体的な事由が列挙されています。
免責不許可事由に該当する行為があった場合、裁判所は原則として免責を許可しないことになりますが、後述する裁量免責の制度によって免責が認められるケースもあります。

免責不許可事由の具体的な種類

免責不許可事由に該当する主なケースは以下の通りです。

ギャンブルや浪費・投機的取引

パチンコや競馬などのギャンブル、FXや仮想通貨などのハイリスクな投機的取引によって借金を抱えた場合は、免責不許可事由に該当します。
みずからの意思によって財産を減少させる行為は、免責を認めるに値しないと判断されるためです。
ほかにも、スマホゲームへの多額の課金や、収入に見合わない高級ブランド品の購入など、生活に不必要な過度な支出も該当する可能性があります。

財産の隠匿や不当な処分

所有する財産を意図的に隠す行為や、家族や知人に名義を移す行為は、免責不許可事由となります。
また、このような行為は詐欺破産財(破産法265条)として犯罪にも該当します。
自己破産の手続において、所有する財産は債権者へ公平に配当されるべきものであるため、これを不当に減少させる行為は厳しく問われます。
具体的には、口座から現金を引き出して家族や知人に預けたり、車を不当に低価格で売却したりなどの行為が挙げられます。
悪質な財産の隠匿や不当な処分が発覚すると、免責が許可されない可能性が高くなります。

特定の債権者への優先返済

破産申し立て前の一定期間内に、特定の債権者にのみ優先して返済を行う行為も免責不許可事由に該当します。
破産手続きにおいて、すべての債権者は平等に扱われるべきという原則があるためです。
たとえば、お世話になった親族や知人からの借金や、特定のローンのみを優先して返済する行為が挙げられます。
このような偏った返済が発覚すると、免責が許可されないおそれがあるため注意が必要です。

虚偽の申告や書類の偽造

破産申立ての際に、裁判所に虚偽の申告を行って書類を偽造する行為は、免責不許可事由に該当します。
裁判所や破産管財人から情報を求められた場合は、誠実に正確に応じることが法律上の義務として定められています。
たとえば、債権者名簿から特定の方を除外したり、預貯金口座の残高証明書を偽造したりする行為が挙げられます。
虚偽の申告や書類に不備が発覚すると、免責が許可されない、あるいは一度許可された免責が取り消されるおそれもあります。
書類作成の際は、司法書士などの専門家のサポートを受けながら、正直に申告することが重要です。

過去7年以内の免責

過去7年以内にすでに免責許可決定を受けている場合は、免責不許可事由に該当します。
短期間で繰り返し自己破産を認めると、制度の悪用や債権者の利益侵害につながるおそれがあるためです(モラルハザード防止)。
前回の免責から7年以上経過していれば、再度申し立てを行うことが可能ですが、1度目の自己破産のときよりも審査が厳しくなるとされています。

免責不許可事由に該当しても自己破産できる可能性がある

免責不許可事由に該当する行為があった場合でも、裁判所の裁量によって免責が認められる裁量免責という制度があります。
破産法252条2項では、免責不許可事由に該当する場合であっても、諸般の事情を考慮して相当と認めるときは、免責を許可することができると定められています。

裁量免責を認めてもらうための条件

裁量免責が認められるかどうかは、以下のような点が総合的に考慮されます。
まず、破産管財人や裁判所の調査に対して誠実に協力し、隠し事なく情報を開示していることが求められます。
次に、改めて適切に家計を管理し、再び借金を抱えないように生活を立て直す意欲を示すことも重要な判断材料です。
また、病気や失業、事業の失敗など、生活環境の変化によってやむを得ず借金が増えた事情があることも、重要な判断材料となります。
さらに、可能な範囲で債権者への誠意ある対応を示していることも、裁量免責の判断においてプラスに働く要素となります。

まとめ

免責不許可事由に該当する主なケースには、ギャンブルや浪費、財産の隠匿や不当な処分などがあります。
免責不許可事由に該当する場合でも、誠実な態度と調査への協力、経済的再生への意欲、破産に至ったやむを得ない事情が認められれば、裁量免責が許可される可能性が高まります。
ご自身が免責不許可事由に該当している場合は、裁量免責を認めてもらうための反省文や正確な財産目録の作成支援ができる司法書士に相談することも検討してみてください。